Serge de Nimes =Jeans/ジーンズコレクション =

WAREHOUSE 1001XX(その1)


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 これは,私の知人の弟さんが穿いていたものです.穴を修理するために送られてきたものを横取りして,写真を撮らせてもらいました.なにしろ501XXの復刻ではかなり気に入ってるモデルなだけに実物が見たいもんだと思ってたのだ.

 とりあえずこの1001XXの基本データ

  • 50年代の501XXデッドストックを分解して,糸の番手,重量,密度,ヨリ数,染色法まで分析し,再現

  • 旧式力織機を使用し,生地に畝(うね)を出している.

  • 13.76オンス(微妙)

  • あたりがくっきり付きやすい細い耳

  • US規格のインチ単位での縫製,ミシンも米国製

  • 糸はブラック,グレー,オレンジ,ライトオレンジ,イエロー.番手は6番,8番,30番を使い分けている.

(「Boon特別編集ジーンズバイブル」「POPEYE1998510日号」「CHECKMATE199711月号」を参考)

  まず全体像です.しかし,絵に描いたようなすばらしい色落ち.ひげといい脇の当たりといいもう文句ないですねー.わたしもこういうすばらしいジーンズを見るとうっとりしちゃう.シルエットはXX独特のずどんとしたもの.それにインディゴの色はみんなが言うほどは明るくないみたい.けっこうしまった色でしたね.

 それから生地が13.76オンスなので若干薄い.それがてろてろになってて,あたかもビンテージの風合い.酸化剤が無くてもけっこう古い感じがでてます.右のバックポケットの部分を見てみるとそのくたくた具合が出てるかなと思います.

 下の写真は私の周辺にあったジーンズと1001XXを比較したものですが,色落ちの程度が違うながらも1001XXかすれたような色落ちが際立っています.色目は本物にはRRR1stが最も近い気がしますが,色落ちの仕方はMcCOY906でしょう(この際あんまり関係無いやつだ).906をもうちょっとだけ拡大した感じが本物に近いと私は思います.

 1001XXはかすれすぎかな.雑誌を見るとこのモデルだけでなく,ウエアハウスの狙いとしては「最初は点で落ち,それがつながって縦落ちになっていく」となっていますが,いまひとつつながりに欠けてるのかもしれませんね.それが右の記事のアップでみえるのではと思います.

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 以上がこのジーンズのおおよそのあらましです(ちゃんとあらましになってるかなぁ?).とりあえず,ジーンズは穿く人の生活,はたまた人格まであらわしてます.このジーンズの持ち主がどのような穿き込みをしたのかを見てください.

  • 所有者: しゅう

  • 品 番: 1001XX 現在は生産終了してるけど,まだ売ってるらしい.

  • 購入時期: 1998年8月

  • 穿き込み期間: 1年

  • 穿き込み方: ほとんど毎日穿く.特に肉体労働時に穿いていた.

  • 洗 濯: 糊は最初の洗濯で落として,後は汚れたら洗ってた(月2,3回).洗剤は無印良品のを不定期に使用.

  • 労 働: 引っ越し,寿司づくり,皿洗い.

  • リペア箇所: 右膝の穴(500円玉くらい),左のバックポケット(ポケット全体がとれかかった)

  • 気に入っているところ: シャープなひげ,買ってすぐついた

  • 気に入らないとこ: 裾.シングルステッチのようなチェーンステッチ.仙台で裾上げした.

  • その他: 寿司づくりのバイトで酢メシだらけになった時にはもうダメかと思ったらしい.これからも修理不可能になるまで穿き込む気らしい.デニムワークスの修理にはとても満足.

 って,ことでした.けっこう普通ですね.しかし1年しか穿いてないというのはびっくりしました.やはり労働が大事ですね.あと体重ね.わたしは体重が軽いから不利.

 次回は,ディテールについてです.

 LastUpdated: 1999年10月09日 02:33 


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